名護中央公民館
『フラサークルマルヒア』

「マルヒア」は平穏で平和なという意味です。平成21年に結成し、フラのレッスンを行っています。マルヒアは16名ですが、夜の部「トゥバローゼ」と共に各種イベントに積極的に出演しています。

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公民館名 名護中央公民館
サークル名 フラサークルマルヒア、フラサークルトゥバローゼ
代表者名 平良逸子(たいらいつこ/マルヒア)、岸本のり子(きしもとのりこ/トゥバローゼ)
活動人員 16名(マルヒア)、22名(トゥバローゼ)
設立年月日 平成21年(2009年)9月(マルヒア)、平成22年(2010年)4月(トゥバローゼ)
活動日・時間 火・10:00~12:00(マルヒア)、月・19:30~21:30(トゥバローゼ)

サークルの活動内容を教えてください。

マルヒア
「マルヒア」は、平穏で平和の意味です。退職後、フラのスタジオを辞めた後に、フラサークルマルヒア(朝の部)を立ち上げました。その後、昼の部(初心者クラス)、夜の部(トゥバローゼ)の2サークルも立ち上げたんです。3つのサークルに参加するメンバーは、20代から60代と年齢は幅広いです。

トゥバローゼ
平成22年4月立ち上げです。マルヒアとの違いは年齢ですね。仕事を持ちながら活動に参加している方が多いので、20代~60代と年代の幅があります。独身の方や既婚者、仕事や状況もバラバラなので、結構出入りが多いです。例えば、妊娠したのでしばらくお休みする方がいたり、仕事の関係で県外に行くことになって辞める方などもいます。

サークル入会時未婚だった方が結婚された時に、みんなで結婚式でフラを踊ったこともありますよ。フラをしながら、心の洗濯をしたり、心の栄養をもらっています。また、海外や移住者の方もいて、自宅に招いてホームパーティーなどするととても喜ぶので、フラを通してプライベートでも仲良くさせてもらっています。沖縄の人は異国の人が好きで受け入れる文化があるので、いろんな文化・人を受け入れて、とても和気あいあいと活動をしています。

サークルの魅力は?

マルヒア
フラは年齢を重ねても続けることができるので、いつからでも始められるところが魅力だと思います。
また、舞台あとの充実感や達成感はお金に変えられないですね。最初はいろんなところで踊って、営業をしていました。始めたばかりなので失敗も多かったんですが、励まし合ってレベルアップしていきましたね。間違っても相手を責めない。小さな舞台でも個々にはプレッシャーがあるので、そこは思いやりがとても大切なんです。自分たちの成長にもつながりますし。身体も脳も続く限り、フラを続けていきたいです。

トゥバローゼ
私は現在50代ですが、結婚式にフラで余興に出ることもできて、すごく幸せを感じています。フラをして一番変わったのは、自分の心の有りようですね。とてもハッピーになっているんです。フラを初めて4か月くらいして、一度体調を崩して1年お休みしていましたが、戻ってきてからはとても元気になりました。フラに巡り合っていなかったら、こんなに元気でなかったかもしれないです。この歳になって青春が来たような感じ。部活をしている感覚でとても楽しいです。
また、出産育児でお休みしないといけないメンバーに、島袋先生は「赤ちゃんを連れて戻ってきていいよ」と言ってくださいます。いつでも戻って来れるという安心かんもここの魅力です。

サークルの雰囲気をお教え下さい

マルヒア
講師の島袋千恵子さんが非常に素晴らしい方で、丁寧に指導してくださり、メンバーもフラシスターズの精神で、一生懸命フラに取り組んでいます。先生を見ていて、相手の心までつかむことの大切さをとても感じます。保育士の経験があるんですが、その時に「後ろにも前にも横にも目をつけなさい」と言われてました。そういった意味で、島袋先生は指導者として本当に素晴らしいです。メンバー間では、「私たちが上達することが先生の歓びなんだ」といつも言っているので、やっててとても楽しいです。先生が一生懸命なので、それに応えるように各自が動いていくようになっています。ランチが終わったら、みんなで今日の反省会をしています。立ち上げ当初と比べて、今は意欲が全然違います、1か月で4番まで覚えるくらいみんな一生懸命フラに取り組んでいます。

トゥバローゼ
家族のような関係です。若い世代から60代の方もいて年齢が幅広いので、相乗効果もあると思います。踊りを通して、若い人からエネルギーをもらうし、切磋琢磨して踊りのレベルも上げていく意識も高まります。また、若い方は礼儀正しく、年配の方にとても優しいですね。いろんな場面で助けてくれるのもとても嬉しいことです。フラを踊るだけでなく、楽屋裏でのチームワークも大事なんです。いろんな人種、年齢がいるのでまとまりにくそうに思われるかもしれないけれど、マルヒアのメンバーがいつも引っ張ってくれるので頼りにしています。マルヒアがいるからこそ、トゥバローゼも安心感をもって活動を続けられるんです。いろんなイベントへの参加に向けての練習もマルヒアが引っ張ってくれています。いろんなイベントを通して、トゥバローゼのメンバーもたくさんの機会をいただいています。年齢の違いはあるけれど、頼りになる先輩方のおかげで、とても良い関係をつくれていると思います。

サークルの参加メンバーはどのような年代が多いですか

マルヒア
年代は40代~60代。年代はほとんどが60代です。ほとんど同年代で会員の増減もなく、現在16名で活動しています。一人だけ40代の方がいて、琉舞を教えています。この方は仕事の関係で朝しか練習に参加できないため、マルヒアに参加しています。その方以外はみんな60代で、退職している人ばかりなので練習を休むことが全然ないですね。そのため、全体的に貫禄とまとまりがあると思います。
また、火曜日の午後には初心者コースを設けています(会場は名護市労働福祉センター )。その初心者コースの2名も朝のコースに参加しています。退職している方が主なので、入退会はほとんどなく安定しています。
メンバーのうちサークルを立ち上げるにあたり後押ししてくれた方は現在は退会していますが、現在、私と同じスタジオに通っていた方で6名が入会してくれています。

トゥバローゼ
年代は20代~60代。日中は仕事で参加ができない人を対象にメンバー数22名で活動しています。初心者コースにまずは入ってもらい、上達してきたら夜の部に移動してもらっています。

どちらのサークルも、男性の参加メンバーは現在のところいません。一人、入りたいという方がいたんですがが、今のところ男性の振り付けを教える人がいないので、受け入れできませんでした。カチャーシーでも男踊り、女踊りがあるように、フラでも男の人の踊り方があるので、先生が違ってくるんです。
まだサークルとしては男性のフラサークルは名護にはないと思いますが、確か、沖縄市にはあったと思います。

サークル参加メンバーの地域はどちらですか(公民館付近か)

マルヒア
名護の方がほとんどです。伊江島からの参加者もいますよ。毎週伊江島から通ってサークルに参加しています。その熱意に応えるためにも他のメンバーも熱心に練習に取り組んでいます。先日の『公民館研究大会』に伊江島のメンバーが出演していて、それを見て伊江島の区長もびっくりしたそうで、話題になっているらしいです。

トゥバローゼ
県外からの移住者も多く、山形、大阪、北海道出身の方もいます。また、海外からはニュージーランドやハワイ出身の方もいて、年代の幅もあり国際色豊かです。ニュージーランド出身の方が参加したことをきっかけに、ハワイの方も入会してきたりして、異文化交流の場にもなっています。

<フラをきっかけに>
フラサークルに参加するきっかけは、ほとんどの人が誰かに紹介されて来ている人がほとんどです。
『桜まつり』で踊っていたのを見て、サークルに入会した方がいました。その方は、旦那さんが転勤族で、名護には4年いたんですが3年くらいは友だちもいなかったそうです。サークルに入ってからは友だちもたくさんできたと言っていました。彼女は、フラに出合うきっかけである『桜まつり』に出演するのが目標だったんですが、その前に旦那さんの転勤で沖縄を離れることになってしまいました。その時も、「転勤先でもフラを続けて、たくさん友達つくってね」と声をかけました。嬉しいことに、転勤先でもフラを続けているらしいです。

メンバーとはサークル外での交流もありますか?

<北部全体という意識>
地域性なのかもしれないが、名護は北部として地域がまとまっているように思います。どこかで会ったことがある、みんなが知っているということもあって、サークル以外でのコミュニケーションにもつながっています。伊江島から通うメンバーもいるので、『ゆり祭り』にみんなで出かけたり、忘年会を伊江島で開催したり、相互の交流もありますよ。北部で拡がりのある活動になればいいなと思っています。。

<全国とのつながり>
全国的な繋がりでは、『レイナミグループ』といって全国的なフラのグループがあり、レイナミ主催の催し『ルアウ』(会場ムーンビーチ)に参加したりもしています。年に1回全国的な大会で、たくさんのフラのスタジオが参加しています。今年は7月に開催され、初めてマルヒア、トゥバローゼも参加したんです。本来はサークルの団体が参加するようなイベントではないのだけど、島袋先生が出演を許可してくれて。メンバーのレベルが達していると判断してくれたのだと思います。海をバックに皆で踊れて、とても良い思い出になり、またレベルアップにもつながりました。

<移住者の方たち>
沖縄は移住者が多いんですよね。山形、大阪、北海道からの移住者がメンバーにいて、3名ともフラサークルをきっかけに、家族ぐるみでとても仲良くなっています。また、山形の人は石垣にも住んでいたことがあるようで、石垣にもフラサークルはあったんですが、あまり広がらなかったらしいです。名護にきていろんな繋がりができて、とても喜んでいました。『レイナミグループ』の忘年会では、公民館のバスを借りて、みんなで読谷や沖縄市に出かけたりと交流を深めています。移住者のメンバーも参加していて、そこで出会ったボイスやウクレレにも興味をもって、どんどん積極的に名護に馴染んでいって楽しそうですよ。そういうメンバーの動きを知ると、嬉しいです。

今後の活動について

マルヒア
健康が第一です。腰が痛いとか実際に出てきている年齢なので、筋肉づくりも必要だと思います。毎回、体操もしているんですよ。また、フラは笑顔が大事なんです。練習しないと3分間の曲の中で笑顔をつくり続けるには、訓練が必要なんです。顔ヨガもしたり、長く健康づくりをするためにいろいろなことをサークルの中で取り入れています。美顔効果もありますしね。
また、ウクレレやボイスもサークルを立ち上げていきたいです。ボイスはすでにサークル化しているので、ウクレレも今後サークルを立ち上げて、3つのサークルが繋がっていくような、パワーアップできると言いなと思います。
もう一つは地域貢献ですね。介護施設での公演なども積極的に行っています。華やかな衣装を身に着けて舞台に出ると、利用者の方々がとても喜ぶんです。若いメンバーはホテルなどでの公演も行っています。場数を踏むと、自信にもつながりますしね。

トゥバローゼ
フラを踊ることは非日常。いろんなストレスを抱えている世の中で、非日常を感じることで、日常を過ごす糧にしてほしいです。マルヒアを盛り立てて、非日常に向かっていけるように、活動を継続していきたいです。若い人たちが育っていって、楽しく参加していけるようなチームにしていきたいですね。

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取材者名 平良逸子(マルヒア代表)、岸本のり子(トゥバローゼ代表)

活動歴 6年目(平良)、5年目(岸本)

サークルに参加したきっかけをお教えください

平良さん
もともと仕事をしながらフラを習っていました。その当時、名護にはフラスタジオは1件しかなく、そのスタジオに通っていたんですが、もう少しサークル的な場を作りたいと思っていたんです。退職後は健康のためにもサークルを立ち上げたいと思い、そこで教えてくれる講師を探すため、県内のスタジオをまわりましたよ。自分自身がインストラクターをしようとも思ったんですが、60歳過ぎてからは指導員になるのは難しいということを知って。たまたま沖縄市のスタジオのインストラクターの方が辺野古出身の島袋千恵子先生を紹介してくれたんです。島袋先生がものすごく親切で丁寧で自分自身が目指していたフラの精神にあっていたので、講師としてお願いをしました。
ただ、退職後、年金で生活をしている人がほとんどなので、そういう方たちにも続けられるような会費でないと継続が難しいんですね。先生についてもらう場合は、どうしても月謝が発生するので、立ち上げ当時はその折り合いをつけるのが難しかったですね。また、先生が一人しかいない場合は、サブがつくんですが、先生が月一回でその他の週はサブが指導するような形式になってしまうでしょう。この方法だとなかなか上達しないんです。先生の指導だけではもちろん足りないので、その確認は自分たちで自主練もしないといけません。女性の集団なのでいろいろありましたが、先生への信頼があって、現在ではグループとしてまとまっています。
その後、人数も増えてきて、若い人たちも入ってきたこともあり、仕事後でも参加できるように夜の部として1年後にトゥバローゼ(夜の部)を立ち上げたんです。
元々は、娘の結婚式にフラを踊りたかったんです。50代でサークル入会して、長女が千葉で結婚して、その時には一人で踊りました。長男次男の時にも踊ることができましたよ。
スタジオによってはいろいろ制約がある場合もあるんですが、ここでは先生が「ちゃんと踊れるなら一人でも二人でも踊っていいよ」と受け入れてくれる、それがとてもいいですね。もちろん、先生の顔にもかかるので、踊るためにはある程度のレベルまできちんと練習する必要もあるし、踊る人自身が責任を持たないといけないです。そういう風に、個人の希望に沿ってどんな舞台でも受け入れてくれることで、各自が自主練にも励むので、余興といえどもそこをきっかけにその後のレベルアップにもつながっています。

岸本さん
当時、私は仕事をしていたため、夜の部に入会しました。ずっとフラはやりたかったんですが、時間があわなかったので、「夜の部を立ち上げたら入ってね」と前々から平良さんに言われていたんです。夜の部が立ち上がったので、それで入りました。

サークルを続けている理由/たのしいところをお教えください

<フラの魅力>
フラは集団としての仕上がりが大事で、1人だけ飛びぬけて上手というのでは良くなく、グループとしての結びつきが重要です。7年目になり、最初はフラ経験のない人ばかりだったんですが、今ではみんなフラが大好きです。年齢とともに体力が落ちていくんですが、フラの動きはゆっくりなものもあるので、年齢に適した選曲で踊ることができるのがいいですよね。たとえ、足腰が弱くなって車いすになったとしても、フラは踊ることができると思います。足が悪くなって踊り手として動けない場合も、ウクレレや歌に移行することもできて、フラに関わることができると思うんです。
フラを夢中になってやっているうちに、自分の年齢も忘れてしまいますね。衣装の力は強いですよ。つけまつげをしたり、派手な衣装を着たり、ワクワクします。踊る場を与えてもらうだけで意欲も出るし、メンバーも増えるし、相乗効果につながります。

<継続の秘訣>
指導者である島袋千恵子さんの指導がとてもきめ細かいんです。指導者の力量や人間性にかかっていると感じています。人数が多く、年齢の幅もあるので、個人の力量をみながら、踊りの判断も考慮してくれるんです。例えば、イプ(瓢箪の楽器)、プイリ(竹細工)といった楽器を持ちながらの踊りもあるんですが、年齢が上がると難しいんですね。練習の様子をみながら、舞台の中ではできることで構成したり、配慮してくれます。
継続の秘訣としては、サークルのメンバーもそれぞれが支え合っているということも強いと思いますよ。

サークルでの目標やモットーにしていること

<フラシスターズの精神>
踊っている時に隣の人の踊りが通じる、フラのメンバーは一生の家族という精神です。それぞれ、生活に戻ればいろいろあります。年齢を重ねれば、健康を害したり、家族の介護や引っ越しなど状況は変わっていくこともあるが、フラを離れたとしても「フラシスターズ」としてのつながりは切れない。フラを始めたきっかけもそれぞれであるし、続けていく中で一人ではくじけてしまいそうになることも、仲間が支え合って喜びも悲しみも共感し合うような関係性を「フラシスターズ」と言います。
踊りを通して、若い人からエネルギーをもらっています。切磋琢磨してどんどん意識も高まっています。現在名護はフラの団体がたくさんあり、そういう状況がお互いに切磋琢磨してレベルの向上につながっていると思います。また、以前はフラのスタジオは1件しかなかったんですが、現在ではいろんなスタジオもオープンし、フラ全体のレベルアップ、多様性も出てきていると思います。

 

公民館を利用して便利な所

会議室を使わせてもらっているんですが、絨毯が入っていて腰にも負担が少なく、土足で入れるので良いですよ。スピーカーとスクリーン、ビデオなどの改善があったので、それはとてもありがたいです。その前までは、自前で音響機材を持っていかなくてはいけないので大変でした。

公民館を利用して改善してほしいところ。ここを良くしたらいいのにと思うところ。

<施設面での要望としては>
施設代としては、人数が少なかった時は、クーラー代を捻出するのに苦労した時期もありました。会費も集めているので、クーラー代は少し集めにくいんです。
あとは、鏡がほしいですね。一度要望を出したんですが鏡ではなく、プラスチックミラーだったため、歪みがあって踊っているときに頭が痛くなるという苦情がでたので、使用していません。公民館職員の異動もあってか、臨機応変な対応ができていない場面がたまにあるので、そこが改善されると良いなと思います。

<公民館の新しいかたち>
市街地にあるから公民館を利用するのであって、遠いと行けないんですよね。名護生涯学習センターなどはやはり距離的に遠く、80代になったら歩いていけないと思います。一度、市街地や空き店舗に公民館をつくる構想の提案もしたことがあるんです。その時代にあわせた公民館のあり方にしていった方が良いと思います。実は、市場にもそういった話をしたことがあるんですよ。今の市場は駐車スペースが少なくてもったいないです。沖縄は一人一台車を持っていて、特に女性は家庭のことや介護なども重なり、こまごまとした用事が多く忙しいんですよね。車を乗り合わせると自分の都合で動けなくなってしまうので、どうしても集まる人数分の駐車スペースが必要になってくるんですよ。また、人が集まるところでは飲食関係は売れます。なので、市場の上に公民館があったら、サークル活動の後に、お茶やコーヒーを飲んだり休憩をしたり、夕飯の買い物をしたりして、市場の利用者にもなりえて、相乗効果が見込めると思うんです。

<高齢化社会に向けて>
公民館でバスを出したら良いと思います。公民館の公用車を出して、利用者が乗れるようにするととてもいいと思います。70代以上になると、車を運転できなくなる人もいるだろうし、それでも毎日の買い物や公民館を利用する際は移動しないといけない、でも歩くのはきつくなってくるでしょう。
高齢者社会の対策として、移動手段はとても重要になってくると思います。今はみんな、デイサービスには行きたがらないですよ。自分が歳をとったことを意識してしまうし、高齢者扱いされることを嫌がる人は結構多いと思います。高齢者の運転は危険も伴うし、車の乗り合いでも気を遣ったり、さまざまなトラブルがどうしても出てきます。安く便利な移動手段があると、気を遣わずに自分の意志で行動する範囲が広がり、元気な高齢者の活動を継続するためには、今後の検討課題だと思います。
サークルの多様化で民舞の入会数が最近は減っているんです。現在はほとんどが60代です。この人たちが70代になったときに、公民館を利用し続けることができるのか。歳を重ねると、歩くことが大切になってきて、家に引き込まらせずに、いかに歩かせるか、も課題になってくると思います。そういうことを考えていくと何が必要か、何に対応していかないといけないかが見えてくると思います。
どこかでモデルとして実施すると、ニーズも増えるだろうし、公民館の必要意義がさらに出てくると思います。名護だとサイズ的にも可能ではないかと思うんですよね。介護保険を使わずとも、自分たちの年金で利用可能な新しい制度ができれば、生き生きとしたまちづくりにつながるのではないでしょうか。人が集まれば、人は買い物をする。でも、人を集めるのが大変なんですよ。サークル活動している人たちをターゲットに、活かすことができたらいいと思います。

取材日:2015 年12 月17 日担当:平良亜弥