1日め(前編)考え続ける連続の中に

1月18日、『パーラー公民館祭り!』1日めが始まりました☆

会場には、大小のパーラー公民館計4台にZINE KIOSK2台、ワークショップで制作した作品の数々がならびました。
こちらは『図鑑をつくろう!』第1弾の「公園採集」で、参加者が採集した気になるものの写真にアーティストの小山田徹さんのテキストとあわせた大型写真の展示です。

ZIE KIOSKにはこれまでワークショップで制作したZINEやおでかけパーラー公民館で取材した地域の情報ZINEなどが閲覧できるようになっています。

パーラー公民館についてまとめたフリーペーパー(これもZINEですね!)も読みごたえあり、みなさんじっくり読んでくださっていました。

活動の様子をまとめた映像を嬉しそうに見つめる上原館長のこの笑顔!
始まる前からみなさんパーラー公民館で生まれた作品を堪能してくださっているようでした。

1日目第Ⅰ部は、対談『公民館のあしたを考える。〜臨床の現場の取り組みに学ぶ』

ゲストお一人めは、上原耕生さん。
沖縄出身の現代美術家であり、現在、袋田病院アトリエホロス(茨城)にて、造形スタッフとして勤務されています。
年に一度、精神科病院を解放して、利用者や職員のみなさんとともにつくるアートフェスタ「袋田病院アートフェスタ」のディレクションを行なっています。

上原耕生 HP →
袋田病院アートフェスタ→

お二人目は、西川勝さん。
自称“臨床哲学プレーヤー”の西川さんは、精神科病院での勤務経験もあり、現在は(公)認知症の人と家族の会(大阪府)で活動されています。

(公)認知症の人と家族の会→
ゆっくりの部屋→

上原さんによると、「袋田病院アートフェスタ」を開催するまでには、2年間の時間がかかり、前任者の方の慣らしの期間を入れると、今日明日で、精神科病院を解放した取組を開催するということはできなかったそうです。
それに対し、明日を考えるためには昨日のこと、今日のことを抜きには考えられない、昨日、今日と考え続ける連続の中にしか、明日はない。という西川さんの言葉に納得でした。

“つどう・まなぶ・むすぶ”という公民館の基本的な機能についても、お二人からすばらしい言葉をいただきました。
つどうと言ったとき、同質・同じ能力の人たちがつどう場面は多々あります。
しかし、それは実は“まなぶ”につながらず、競い合うことになってしまいます。
異なるものが一緒にいることでまなぶ場がうまれるし、他者との出会いの中で、自分自身が変化していく、そのことを信じるってすごく希望だなと感じました。
それは、一本の糸から布が織りなされるようなイメージ

臨床の現場と公民館に、一体どんな共通点があるのだろう、と思われた方もいたかもしれません。
けれど、対談を通して「つどう・まなぶ・むすぶ」というのは、人が集る場ではどこでも必要な機能なのだと実感しました。
解放された自由な状態で機能することで、豊かな関係性がうまれるのだなと感じました。
上原さんと西川さんの出会いによって、聞き手である私たちにも変化があったのではないかと思います。

上原さん、西川さん、すごく興味深い対談でした、本当にありがとうございます!!
お二人のトーク内容は、現在まとめ中です。お楽しみに!

第Ⅱ部「かんどうがいっぱい」はこちら→

パーラー公民館
企画・主催:NPO法人地域サポートわかさ
設計・監修:小山田徹/制作:High Times うえのいだ
支援:沖縄県、公益財団法人沖縄県文化振興会
「平成31年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業」