平成8年に結成して以来、教室の修了生は1600余名に及ぶ。親子を対象に造形教育を行っている。子どもたちの健全育成、家庭教育の支援にも貢献しています。
公民館名 石嶺公民館
サークル名 親子図工教室
代表者名 與儀実(よぎみのる)
活動人員 50〜60名
設立年月日 平成8年(1996年)
活動日・時間日 第2・4土 10:00~12:00(6月~3月)
サークルの活動内容を教えてください。
石嶺公民館設立時から教室を初めて、20年継続しています。週休2日制になったことをきっかけに、土曜日の時間を有効に過ごしてもらいたいと思って、活動を始めました。
活動は公民館の学習室で10時から12時まで。講師は現在仲田勝子さんと二人です。仲田さんは活動時の指導が主なので、教材の準備から当日の会場準備は私が行っています。そのため、活動開始時間2時間前(8時)から会場入りして準備をしていますよ。準備に時間がかかるため、毎週開催することが難しいので第2・4土曜日の活動日にしています。
趣旨:親子ともに楽しく絵を描いたり、物を作ったりして有意義なひとときを過ごす。
主催:沖縄県美術教育推進協議会
講演:那覇市教育委員会・那覇市石嶺公民館
期間:平成27年6月27日~平成28年3月12日
対象:幼稚園児および小学生
(幼稚園児及び小学校低学年は保護者同伴、祖父母と孫でも可)
定員:50~60名
教材および運営費:子ども1人3,000円
(1 年間で父母の材料費も含む、子ども2 名以上の場合、1人2,000円)
講師(ボランティア):仲田勝子(元内間小学校教諭)、與儀実(元城北小学校校長)
サークルの魅力は?
<ものをつくることの楽しさ>
子どもだけではなく、大人も楽しんで製作をしています。あるお母さんは、夢中になりすぎて「一生懸命作っているから、お母さんお邪魔しないでよ」というような、そんな面白いエピソードもあります。
教室ではとにかく作品を仕上げるということを大切にしていて、小さな子でも2時間で2作品仕上げられるようなプログラムにしています。素材を加工するところから始めると、仕上がりに個人差が出るので、教材考案から素材加工まで、準備は私が全てやっています。そのための準備は大変ではありますが、楽しそうに皆さん参加しているので20年続いています。
<大人も夢中になって>
子どもだけではなく、大人も楽しんで製作をしています。あるお母さんは、夢中になりすぎて「一生懸命作っているから、お母さんお邪魔しないでよ」というような、そんな面白いエピソードもあります。
教室ではとにかく作品を仕上げるということを大切にしていて、小さな子でも2時間で2作品仕上げられるようなプログラムにしています。素材を加工するところから始めると、仕上がりに個人差が出るので、教材考案から素材加工まで、準備は私が全てやっています。そのための準備は大変ではありますが、楽しそうに皆さん参加しているので20年続いています。また、完成した作品はみんなで鑑賞をし合うようにもしています。大人も子どもも、自分たちで作った作品を鑑賞し合う時間を大切にしています。子どもたちの創造力は本当に豊かで、その瞬間に出合うことができることが楽しいです。
出来上がった作品は持ち帰ってもらっていて、『公民館まつり』の時には作品展をするので、その時には参加者の作品を持ち寄ってもらい、展示をしています。
サークルの雰囲気をお教え下さい
時間2時間のうちに2作品(平面1点、立体1点)を製作して完成させるような内容になっています。学校ではやらないような教材を取り入れて、素材は廃品(牛乳パック等)を使用しています。
最初は子どもたちを対象にしていたんですが、保護者も作り始めたら結構夢中になっていたので、現在は親子での参加にしています。幼稚園や小学校低学年の場合は、道具をうまく使えない場合もあるので、必ず保護者同伴してもらっています。
<平成27年度のスケジュール>
(1) 6月27日 開級式、色紙を使ったもよう作り
(2) 7月11日 ぬりわけあそび、折り紙(インコ)
(3) 9月12日 ギーギーぜみ(工作)、かざりの笠
(4) 9月26日 動くおもちゃ(きかい体操)
(5)10月10日 水族館
(6)10月24日 水族館
(7)11月14日 フェルトの魚、入れ物(牛乳パックを使用)
(8)11月28日 きりふきの絵、スタンプあそび
(9)12月12日 クリスマスのかざり、ステンドグラス
(10)1月9日 フェルトの絵
(11)1月23日 こま、忍者
(12)2月13日 ひな人形
(13)3月12日 閉級式、かざりのこいのぼり
サークルの参加メンバーはどのような年代が多いですか
4歳から小学校6年生です。親子対象ですが、孫と祖父母で参加している家族もいますよ
サークル参加メンバーの地域はどちらですか(公民館付近か)
毎年、城北小学校、石嶺小学校、城東小学校には募集要項を配布しています。地域の方が主ですが、口コミで広がって、城西、若狭、浦添からも参加している家族もいますよ
メンバーとはサークル外での交流もありますか?
修了生の中には時々近況報告をしてくれる子たちもいます。また、1年を通したプログラムなんですが、継続して参加してくれる家族もいます。それに、受講生の保護者の方が道で出会ったときに声をかけてくれて、子どもたちの近況報告をしてくれることもあります。
今後の活動について
私は実は病気持ちなんですよ。元気な病人なんです(笑)。動けるうちは継続していきたいです。まずは30年めを目標に継続していくつもりです。
<20年前と現在の子どもたちとで変化していることはありますか?>
教材に対する反応ではそんなに大きな変化はないですが、道具を使えない子は多いです。ステンドグラスの製作でマッチを使うんですが、マッチをつけられなかったりしてね。また、紐をうまく結べない子なども結構いますよ。ただ、子どもたちの創造性は変わらず豊かであるので、技術というよりも作る楽しさを体験してほしいし、思い出をつくってほしいと思っています。
<現在、特に中学校や高校では美術の授業が削られていますが、中高生対象に教室を実施するということも考えているんですか?>
中高生は受験などで皆さん忙しいので、時間をつくるのが難しいようです。製作するには時間がある程度ないといけないので、2時間たっぷり使って作品を作ってもらいたいという思いがあります。幼児期~小学生の時期の経験は大人になってもつながっていくこともあるので、まずはその時期の子どもたちに楽しく作る経験をしてもらいたいですね。思い出をつくってもらいたいです。
取材者名 與儀実さん(代表)
活動歴 7年
サークルに参加したきっかけをお教えください
城北小学校の校長をしていて、那覇では先生方に図工の指導などもしていました。退職後沖縄女子短期大学で講師をしながら、親子図工教室を立ち上げました。児童館(国場、大名6年、小禄10年)、偕生園、図書館(那覇中央)や幼稚園(小禄)、母子生活支援センター(さくら)などでも工作教室やちぎり絵の講師も務めています。今年、ありがたいことに社会教育功労賞を県からいただきました(10年くらい前には市からもいただいたそう)。
サークルを続けている理由/たのしいところをお教えください
年間を通してのプログラムなので、どうしても参加できない日が出てきますよね。その時は、欠席者への手立てとして、『通信』(変更時のお知らせや欠席者へのお知らせ内容を印字してはがきで送付)を送って、欠席した回の内容と次回の予定をお知らせしています。(欠席した回の)教材もお渡しして、自宅で自主製作してもらえるような配慮をしています。そういったコミュニケーションが参加者には継続につながっているのではないでしょうか。
講師料などはもらっておりません。完全ボランティアではありますがが、心にプレゼントをもらえているので続いています。子どもたちの創造力を目の当たりにして、こちらも楽しいです。ある修了生から九州大学の医学部に入学したと報告があり、「教室での経験が今につながっている」と言ってもらえて、その時は「やっていてよかった」と思いましたね。
毎年やる内容(教材)は変えています。何度も出てくる教材はもちろんありますが、継続して参加する家族にも退屈しないように年間のプログラムは違うことをするようにしています。多いときで年間20 回くらいだとしたら、2作品×20回で年間40作品くらいになりますね。これを20年続けているので、500~800くらいの教材があると思います。
サークルでの目標やモットーにしていること
とにかく楽しく物づくりの経験をしてほしいです。技術ではなく、楽しむことが一番の目標です。親は干渉せず、出来上がったものや作っている子どもを褒めるように促していますよ。
公民館を利用して便利な所
職員がみんな協力的で、役員の方もいい人ばかりです。公民館では、会長を4 年、その後監査員を経て、現在も利用団体連絡会会長をしていて、その関係で職員のみなさんとの関係があると思っています。館長さんもユニークで面白いですよ。
公民館を利用して改善してほしいところ。ここを良くしたらいいのにと思うところ。
特に不満はありません。
取材日:2015年12月21日担当:平良亜弥