12月24日にココルームの上田假奈代さんをお迎えして、『公民館のあたらしいカタチvol.1』を開催しました。
ココルームの活動拠点である、大阪西成区釜ヶ崎の地域状況や活動の経緯等について、詳しくお話いただきました。
15年前、浪速区での活動がきっかけで始まったココルーム。
アート関係者だけでなく、いろんな人が集えるようにと“喫茶店のフリ”をして活動を始めたそうです。
浪速区にやってくる人々から釜ヶ崎の情報が集まり、その情報をまとめた『釜ヶ崎ノート』。
隣町ではあるけれど、近隣の人々でさえもなかなか立ち寄らないという寄せ場のまち・釜ヶ崎。
時間が経つに連れ、ノートはどんどんと分厚くなっていったそうです。
そんな中、行政からは「長くとも10年」と言われ、浪速区での活動を続けてきましたが、予定よりはるかに早い時期に支援が絶たれ、ついには5年後、浪速区から拠点を釜ヶ崎へ移すこととなりました。
このとき、社会とアートNPOの関わりや、文化行政の在りようについて、深く考えさせられたそうです。
かつて日雇い労働者として働いてきたおじさんたちが高齢化し、さらにまちの急激な変化を目の当たりにしてきた假奈代さん。
ココルームは、人が出会い、そこで言葉を交わし、表現することをとても大切にされているからこそ、相談が持ち込まれる場に自然となっていったのだと思います。
それを真摯に受け止めて、愛をもってそれに向き合うということを丁寧に行っている。
假奈代さんご自身が詩人なので、活動は彼女自身の生き様を表しているように思いました。
そして、その表現の場に集う人々までもが、ことばを介することで、さらにその人たちの表現へとつながっていく、ココルームはそんな場なのだろうと感じました。
今年度実施した『パーラー公民館』でも、人が集うことで言葉が交わされ、そこからアイディアが生まれて、実現されていくという場面が多々ありました。
公民館的な機能がココルームにはあり、それが假奈代さんという表現者の大きな愛でもって実現していることがものすごいと感じました。
この熱意は、どこからくるのでしょうか。
お話のあと、参加者からも感想や質問が投げかけられ、それに丁寧にこたえる假奈代さんでした。
参加者は、公民館関係者だけでなく、行政、教育、美術関係の方など含め16名ほど。
ご参加くださった皆さん、そして假奈代さん、本当にありがとうごいます。
新しくできたゲストハウスにもぜひ、遊びに行きたいです!
トーク内容は、対談記事としても公開しています。
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「パーラー公民館」
企画:NPO法人地域サポートわかさ
設計・監修:小山田徹
制作:High Times うえのいだ
支援:沖縄県、公益財団法人沖縄県文化振興会
「平成29年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業」