報告:アートな部活動成果発表会

先日、無事「アートな部活動成果発表会」を大盛況のうちに終えることができました。
会場に来られなかった方々にもブログにて共有いたしますのでご心配なく!
では、さっそく当日を振り返っていきます♪

今回の報告会は、2年間取り組んできた「アーティストと開発する社会教育プログラム『アートな部活動』の集大成として、公民館での対面形式とオンラインにて開催しました。

昨年度は、少し背伸びしておしゃれなアンテルーム ホテル 那覇で実施しましたが、今回は大報告会ということもありアートな部活動の拠点の地でもある公民館で行いました。私たちにとってはホームでの開催となるので、展示映像の音や子どもたちの笑い声が聞こえたりと、終始ゆった〜りとしたアットホームな雰囲気のイベントとなりました。

会場には、各部活動の作品を展示しました。

ポストポスト部のお手紙交換のやり取りアーカイブやお返事掲示板、制作したPちゃんのミニ部室、絵本を展示しました。

自由にお手紙がお絵かきなどができるスペースも設け、子どもたちが退屈せず過ごしていました♪

アート同好会は、活動に参加した時の感想を展示しました。
後ろの石膏像やアート関係の本は、アート同好会の活動の会場の飾り付けに使っていた小道具です。
これがあるだけで雰囲気が一気に美術室になるので不思議です。

ユーチュー部は、今回は 県内で開催された「こども国際映画祭 那覇市魅力発信動画コンテスト」に応募した作品を上映しました。

上映した作品はこちらのブログ『ユーチュー部部員作品』からご覧いただけますので、ぜひご覧ください♪

ダンボール部は、ダンボール商店をオープンしました。

子どもたちが制作した作品をずら〜っと並べて販売しました!こうやってみるとすごい数の商品を生産していたんだなぁと実感します。

当日は、部員が少なかったものの、親子部員が最初から最後までがんばって販売していました。お疲れ様&ありがとうございました!

1:30になり成果発表会がはじまりました。

まずはじめにアートな部活動事務局の私から、本事業の取り組みについてお話しをさせていただきました。「アーティストと開発する社会教育プログラム」が生まれた背景や本事業の狙い、2年間活動した各部活の活動内容や今後の展開について紹介しました。

次に登壇していただいたのは、那覇中学校の中村校長先生。
いまの「那覇中学校における部活動の現状と課題」についてお話ししていただきました。

那覇中学校には、14の部活動と5つの同好会があり、61%の生徒が加入している。また、部活動の顧問は、全職員が対応しており、各部活動に正・副2名の担当者を配置しており、週2日の休暇、テスト期間の活動停止、夏休みなどの長期休みなどガイドラインを設けて活動しているそうです。

課題としては、下記が挙げられるようです。
生徒:学業と両立、健康への影響、時間の拘束、やりたい部活動がない
教師:線音声のない部活顧問、放課後や土日の時間外しどう、心身の疲労感、部員不足

運動部活動以外の文化系の部活動が少なく、生徒が面で輝けるように取り組んでいとお話ししてくださいました。

さて、那覇中学校中村校長先生のお話しをふまえながら、次は若林朋子さんをコーディネーターに迎え、各部活動の顧問を勤めていただいた4名と若狭公民館の宮城潤館長のパネルディスカッションです。

アーティスト顧問の皆さんからは、それぞれの部活動の内容とその振り返り、特に印象に残っている出来事やエピソード、そこでの考察内容についてお話しをしていただきました。

館長の宮城からは、アートが社会教育にもたらす可能性、なかでも新たな価値を創造する力、社会を通して学ぶ姿勢、グループワークを通して誘発されるコミュニケーション、交流のプロセスなどに有効性が高いという報告を行いました。

ユーチュー部顧問の藤井さん、アート同好会の土屋さんからは、ユーチューにでの経験が映像の構造を知るきっかけになること、そこでの学びがメディアリテラシーの高まりに期待されるというお話しがありました。

また、ポストポスト部顧問の平良さんからは相手のわからない手紙のやりとりのワクワクする感覚やその共有の楽しさについて、ダンボール部の儀間さんからは廃ダンボールから商品を生み出しそれを販売する経験を通して社会構造を捉えなおすことの意義についてお話しされました。

2時間のパネルディスカッションでしたが、2時間があっという間に感じるほど楽しいお話しが聞けました。ご登壇いただいたみなさま、ありがとうございました。

トークの様子は、YouTubeにアーカイブを残していますので、ぜひご覧ください。

 

また、会場に来ていただいた皆様への特典として、2年間の活動をまとめた『アート×社会教育ワークブック』を配布いたしました。アーティストと開発した社会教育プログラムの成果を、主に初年度の活動に焦点を当て、他機関・団体とともに共有したい!と思い制作したものです。
監修に藤浩志氏を迎え、3つの部活動「ダンボール部」「ユーチュー部」「ポストポスト部」の実践を振り返ったレポートとともに、内外の視点から本事業の背景や成果、課題などを掘り下げました。

PDF版を公開していますので、ぜひご覧ください。
こちらからダウンロードできます↓

アート×社会教育 ワークブック

当日は、多くの方にご来場、オンライン視聴をしていただき、ご好評のなか無事報告会を終えることができました。

ご参加いただいた皆さま、開催に向けて協力していただいた皆さま、本当にありがとうございました!!

 

PS.

『アートな部活動』に賛同して一緒に活動してくれた顧問の皆さま、楽しく活動を盛り上げてくれた部員の皆さま、連携しながらサポートしてくださった団体や個人の皆さま、ありがとうございました。

これにて、本事業は終了となりますが、次年度も『部活動』をモチーフにして新たな展開を考えています。決定次第報告いたしますので、お楽しみに!

 

 

主催:NPO法人地域サポートわかさ
「アーティストと開発する社会教育プログラム」
支援:沖縄県、公益財団法人沖縄県文化振興会
「令和3年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業」